恋うて、なほも





土方は年若い情人の上で、身悶えるように動く。
身内に向かい入れた若い男の性を搾り取るがごとく・・・。

あぁ足りない。

その思いを知ってか、知らずか。くすりと、若い沖田のわらう声と囁きが耳をうつのさへ、感じてたまらない。

激しい情交で互いの躯は、お互いのものとも区別つかぬ白い性にまみれ。

それでも、沖田の指は何故かひどく優しかった。
残酷なほどに。

黒い艶やかな髪を、ひたすらに愛撫のように梳いては口付ける。

したが、土方の中の彼は激しい。


そんなふうな年若い情人。
優しさと、残酷・・・。

そうして、こんなさ中にあってさえも沖田の眼差しは欲に濡れながらですら澄んで見えた。

あぁ、愛しい。
愛しい、愛しいと思うは己ばかり。

と、なにゆえか思い、それでも土方には沖田が愛おしく、恋しかった。


夜の深い闇の中でだけは、この男は自分のものだ。
そう、土方は信じた。